大阪探検隊

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📖 開発秘話マンガ ・ 第9巻

バラバラの道具を、
ひとつのスタジオに

〜 曲づくり総合デッキ「Suno Song Studio」開発記 〜

道具は増えた。プロンプト分解に、曲の一括ダウンロード。なのに曲づくりは、机の上で散らかったままだった。 ジャンルの知識はメモ、モーラの決まりは別メモ、“あの感じ”の作り方は頭の中、投入記録はスプレッドシート。 散らばった道具と知識を、ひとつの部屋(デッキ)に集めるまで。全5話、どうぞ。

🧰 道具は増えたのに散らかる 💸 作ってから気づく=クレジットが溶ける 🎭 名前を借りず“要素”で寄せる 🎛 設計→検品→投入→台帳を1枚に
ぼく“作りっぱなし”だった人間
クロード相棒のAI(Claude Code)
ChatGPT量産担当のAI
Suno歌をつくる作曲AI

💡 下線付きの用語(末尾に ⓘ)はクリック/タップで意味の解説がポップアップで開きます。専門用語は、その場で確かめながら読めます。

EP.01

🧰 事件発生 — 道具は増えたのに、机は散らかったまま

道具箱は充実していく。なのに、曲を1本つくるたびに、あちこちを往復していた。

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作曲AI「」で歌をつくる道具は、少しずつ増えていた。第5巻で作った「プロンプト分解の工房」、第4巻で作った「曲の一括ダウンローダー」。入口と出口には、ちゃんと道具がある。

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ところが、1曲つくるたびに机の上を往復していた。ジャンルの引き出しは頭の中とメモ帳。(音の数)の決まりは別のメモ。“あの歌手みたいな感じ”の出し方は、その都度うろ覚え。投入した曲の記録は、スプレッドシート。道具はあるのに、知識と工程がバラバラだった。

ぼくあれ、この曲のBPMいくつにしたっけ……。“90年代っぽい”のスタイル指定、前にどう書いたっけ……メモどこ?

クロード道具が点在してるんだ。入口の工房、出口のDL、頭の中の経験則、別ファイルの台帳。それぞれは動くのに、あいだで毎回まいごになってる。点を、線にしよう。

EP.02

💸 強敵あらわる — 「作ってから気づく」でクレジットが溶ける

散らかりより、もっと痛い出費があった。それは“やり直しの生成”。

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いちばん財布に痛かったのは「作ってから気づく」だった。生成して、聴いて、はじめて分かる。1番と2番のサビでモーラ数がズレて、同じメロディに歌詞が乗らない。多義漢字の読みが割れる。助詞の「は」「へ」が、発音で「わ」「え」に転ぶ。そのたびに歌詞を直して、また生成。Sunoの生成は有限のクレジットを食う。

ぼくうわ、2番のサビ、字余りで走ってる……。もう1回生成だ。あれ、クレジットこんなに減ってる!?

クロード投げる前に、歌詞を検品しよう。生成は有料、チェックは無料だ。行ごとのモーラ数を数えて、1番と2番のサビが同じ長さかを見て、あやしい発音に印を付ける。“関所”を1つ置くだけで、やり直しの生成がぐっと減る。

🛃 「検品」=投入する前の、無料の関所

作曲AIにとって歌詞は「メロディに音を割り当てる設計図」。設計図の時点で音の数が乱れていれば、どんなに生成し直しても歌はハマらない。だから投げる前に、目視でなく道具で検品する。行ごとの数、1番・2番サビの一致、発音のあやしい箇所——ここを無料で先に潰す。有料の生成は、通ってから。

歌詞検品タブの実画面。検品サマリー(総文字数131・サビ一致=一致✓・発音リスク1件・NGワード0件)、1番サビと2番サビのモーラ数が16/16・15/15で一致する表、行別モーラメーター、そして『明日』の読み・助詞『は』→『へ』の発音リスクを挙げた一覧が並ぶダークUI
02 歌詞検品タブ。行ごとのモーラ数、1番/2番サビの一致(16=16・15=15 で✓)、発音のあやしい箇所を、生成する前に無料でチェック。
EP.03

🎭 工夫 — 名前を借りずに、“あの感じ”を出す

「◯◯みたいな曲」。いちばん簡単で、いちばん筋の悪い指定を、どう置き換えるか。

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80年代シティポップの巨匠みたいな感じ”を出したい。いちばん手っ取り早いのは、実在アーティストの名前をプロンプトに書くこと。でもそれは、規約的にも品位的にも筋が悪い。そこで考えたのが「実名は出さず、雰囲気を作っている“特徴”だけを束ねたパレット」だった。

ぼく名前を書けば一発なんだけど……それはやりたくない。

クロード名前を借りるんじゃなくて、要素を積み上げるんだ。「海沿いの都会感」「タイトなセッションバンド」「スラップベース」「温かいアナログ録音」——“あの感じ”の正体は、こういう特徴の合計。名前なしでも、そこへ寄せていける。

ぼくじゃあ、その特徴セットを「パレット」として並べておけば、毎回選ぶだけだ。

曲設計タブの一部。上段は『名曲の型』(王道バラード型・サビ転調型・イントロなし即サビ型など10種のカード)、下段は『アーティスト風パレット』。パレットには『実名は出力に含めない特徴セット』という注記があり、80sシティポップの巨匠風・昭和歌謡の女王風などのカードが並ぶ。実名は一切書かれていない
01 曲設計タブの「型」と「パレット」。パレットは実名を出さず特徴だけを束ねたもの(「実名は出力に含めない特徴セット」と明記)。名前でなく“要素”で寄せる。

🚫 生成プロンプトにも「名前は入れない」を焼き込む

パレットを選んでプロンプトを作ると、の先頭に実名禁止の一文が自動で入る。人間が気をつけるのではなく、道具が毎回そう出力する。下は実際に生成された指示文の冒頭。

🎛 生成されたプロンプト(Claude用・冒頭)no-names.txt
オリジナル日本語楽曲の作詞と、Suno AI用プロンプト一式の作成をお願いします。
実在アーティスト・実在曲の模倣や、名前をプロンプトに入れることは禁止です。

【曲の設計】
- テーマ・情景: 終電を見送って、それでも笑えた夜のこと
- タイトル: 夜明けの環状線
- ジャンル: シティポップ + 90年代J-POP
- 風合いパレット「80sシティポップの巨匠風」: sunny coastal city …
EP.04

🎛 完成 — 設計・検品・投入・台帳を、ひとつのデッキに

散らばっていた道具と知識を、5つのタブに束ねた。真ん中を歩けば、曲が1本仕上がる。

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できあがったのは、1枚のHTMLにまとまった「曲づくり総合デッキ」。上に並ぶ5つのタブを左から右へ歩くだけで、設計→検品→投入→記録が流れていく。第4巻・第5巻の道具は、消えたのではなくこの一室に“部屋”として入居した。

01 曲設計 ジャンル・型・ パレット→プロンプト 02 歌詞検品 モーラ/サビ一致 =無料の関所🛃 03 投入 出力を10枚の カードに分解 04 台帳 記録+つくりの 偏りを可視化 05 回収 できた曲を 一括ダウンロード 🏠 第5巻の工房が「投入」に入居 🏠 第4巻のDLが「回収」に入居
🎛 5タブの全体図。左から右へ歩けば1曲が仕上がる。第5巻の工房は「投入」に、第4巻のダウンローダーは「回収」に、部屋として入居した。
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01 曲設計

ジャンル58種・「名曲の型」・実名なしパレット・BPMの目安から、Claude用(1曲)とChatGPT用(10曲バッチ)のプロンプトを生成。散らばっていた経験則が、選ぶだけの形になった。

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02 歌詞検品

モーラ数・サビ一致・発音リスクを、投げる前に無料でチェック。この関所が、やり直しの生成を減らす。

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03 投入

第5巻のカード分解をそのまま継承。AIの出力を貼れば、Sunoの欄に対応した10枚のカードに自動で仕分け。

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04 台帳

投入した曲を記録し、ジャンル・型の“偏り”を棒グラフで可視化。スプレッドシートが、デッキの中に入った。

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05 回収

第4巻の一括ダウンローダーへの導線。できた曲を、まとめて連れて帰る出口。

道具はもう、点じゃない。
左から右へ、ひとつの線になった。

EP.05

📊 隠し機能 — 「同じ曲ばかり作る自分」に、気づかせる

台帳は、記録するだけじゃもったいない。数えて、見せると、手が変わる。

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台帳に「つくりの偏り」を付けた。ジャンル別・型別の棒グラフだ。人は放っておくと、得意な型ばかり選ぶ。バラードが好きなら、気づけばバラードだらけ。数で見えると、「今回は違う型で」と自然に手が動く。道具が、自分のに気づかせてくれる。

台帳タブの実画面。日付・タイトル・ジャンル・型・ボーカル・Persona・状態・メモの列を持つ制作台帳の表に5曲が並び、状態は回収済み/投入済み/未回収で色分け。下部の『つくりの偏り』ではジャンル別(シティポップ2、フォーク1、J-R&B1、現代J-POP1)と型別の棒グラフが表示されている
04 台帳タブ。投入した曲の記録と、ジャンル別・型別の「つくりの偏り」。同じ型に寄っていないかが、ひと目で分かる。
TOUR

🖱 5つのタブを、実画面で

できあがったデッキを、本物の画面で。設計 → 検品 → 投入 → 台帳 の流れを、実際のスクショで追います。

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01 曲設計 — 選ぶだけで、プロンプトができる

上のタブが01〜05のワークフロー。まず「曲設計」で、ジャンル(最大2つ)・ボーカル形態・「名曲の型」を選び、テーマやBPMを入れます。右上の言語切替(日/英/繁中)とテーマ切替(ダーク/ライト)も、ここに常駐。おまかせガチャで“外の型”を引くこともできます。

Suno Song Studioのトップ。ヘッダーに波形ロゴと言語・テーマ切替、その下に01曲設計/02歌詞検品/03投入/04台帳/05回収の5タブ。曲設計タブでは『おまかせガチャ』と、8カテゴリに分かれたジャンルチップ群(シティポップ・90年代J-POPが選択済み)が並ぶダークUI
アプリ全体。上に 5つのタブ、その下に曲設計。ジャンルは8カテゴリ58種から最大2つ。
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プロンプトを生成 — 実名は入れない、が焼き込み済み

設計がそろったら、Claude用(1曲)ChatGPT用(10曲バッチ)のプロンプトを生成。冒頭に「実在アーティスト名を入れない」ルールが自動で入り、パレットは特徴の言葉に展開されます。

曲設計タブ下部。曲の情報(テーマ・タイトル・BPM・メモ)を入力し、『プロンプト生成』でClaude用の指示文が生成されている。生成文の冒頭に『実在アーティスト・実在曲の模倣や、名前をプロンプトに入れることは禁止です』と明記され、下にジャンルやパレットが特徴の英語表現に展開されている
「プロンプト生成」の結果。実名禁止の一文が先頭に、パレットは特徴の言葉に展開される。
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03 投入 — 貼るだけで、10枚のカード(第5巻の工房)

ChatGPTの出力を「投入」タブに貼って解析すると、1曲=1カードに分解。Sunoの入力欄と同じ並び(①歌詞〜⑥タイトル)で、欄ごとにコピーでき、WEIRDNESS/STYLE INFLUENCE はスライダーで微調整。第5巻の工房が、そのまま一室に入っています。

投入タブのカード化結果。SONG#1『夜明けの環状線』とSONG#2『鉄塔とカモメ』の2枚のカードが縦に並ぶ。各カードは①LYRICS②STYLE③EXCLUDE STYLES④VOCAL GENDER⑤WEIRDNESS・STYLE INFLUENCEのスライダー⑥TITLEと欄ごとの番号付きコピーボタン、投入済みチェック、台帳へ記録ボタンを備える
「投入」タブ。AIの出力が Sunoの欄順(①〜⑥)に並んだカードに。欄ごとにコピー、スライダーで微調整。
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04 台帳 — 記録が、そのまま“偏り”になる

カードの「台帳へ記録」で、投入した曲が表に積み上がります。状態(投入済み/回収済み/未回収)を追え、下の「つくりの偏り」でジャンル・型の寄りが見える。JSONで丸ごと書き出し・読み込みもできます。

——設計から記録まで、ひとつの画面で完結。机の上の往復は、もう要りません。

EXTRA

🔬 おまけ — 「1枚のHTML」で、外に何も送らない

機能はてんこ盛りでも、体は軽い。今回も“身軽さ”は最優先だった。

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サーバーなし・ブラウザだけ

これだけ機能を積んでも、正体はHTMLファイル1枚。ダブルクリックで開くだけで、5タブすべてが動く。

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データはブラウザの引き出しへ

台帳もカードもというブラウザ内の引き出しに保存。閉じても消えず、外には一切送られない

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3言語+2テーマ

UIは日本語/English/繁體中文に対応。作詞ルールも言語で切り替わる(日=モーラ、英=音節、中=字数)。見た目はダーク(深夜スタジオ)/ライトの2トーン。

🧠 いちばんの隠し味は「経験則の焼き込み」

ジャンルごとのBPMの目安、「名曲の型」の構成、実名を出さないパレット、投入前の検品ルール——Sunoを使い込んで得たコツが、最初からデッキに埋め込んである。コツをメモに書いても忘れる。道具に焼き込めば、忘れようがない。散らかりの正体は、知識が“頭とメモ”に散っていたこと。それを道具の中に集めたら、机が片づいた。

FAQ

❓ よくある質問

Q1. 「Suno Song Studio」は何をするツール?

Sunoで日本語の歌をつくる工程を1枚のHTMLに束ねた総合デッキです。01曲設計(プロンプト生成)/02歌詞検品(モーラ・サビ一致・発音リスク)/03投入(10枚カードに自動分解)/04台帳(記録+偏りの可視化)/05回収(一括DLへの導線)の5タブで、設計から記録までを一つの画面で回せます。

Q2. なぜ「歌詞の検品」を付けたの?

作ってから気づく失敗を減らすためです。1番と2番のサビでモーラ数がズレると歌がハマらず、多義漢字は読みが割れ、助詞の「は」「へ」は発音でつまずきます。生成は有料、チェックは無料。投げる前に関所を置くと、やり直しの生成が減ります。

Q3. パレットは実在の歌手名を使う?

使いません。実名は入れず、「海沿いの都会感」「スラップベース」のように雰囲気を作っている特徴だけを束ねて寄せます。生成プロンプトにも実名禁止の一文が自動で入ります。名前を借りるのではなく、要素を積み上げる設計です。デッキ本体は当サイトのお試し版でそのまま使えます(アプリ本体の配布はありません)。仕組みはシンプルなので、生成AIに相談しながら同様の道具を自作するのもおすすめです。

END

🌙 教訓 — 道具を増やす前に、部屋を用意する

点をいくつ持っていても、線につながっていなければ、毎回まいごになる。

📌 この一件で学んだこと

  • 道具は増えるほど、あいだで散らかる。点を増やす前に、点をつなぐ「部屋(ワークフロー)」を用意する。
  • 高い工程の前に、安い関所を置く。生成は有料、検品は無料。失敗は“作る前”に見つける。
  • 名前を借りず、要素で寄せる。「◯◯みたいな」は、その◯◯を作っている特徴の合計に分解できる。
  • 知識はメモでなく、道具に焼き込む。偏りの可視化まで含めて、道具が自分の背中を押してくれる。

これで、作曲まわりの道具は一室にそろった第5巻の「工房」は入口(投入)に、第4巻の「ダウンローダー」は出口(回収)に。 あいだをつなぐ設計・検品・台帳が加わって、曲づくりの流れ(ワークフロー)ごと、ひとつのスタジオになった。

▶ そもそもSunoでどう曲を作る?はAI×音楽へ。できあがった曲たちはAIジュークボックスで試聴できます。AIと二人三脚の道具づくりを始めたい人はClaude Codeのすすめから。

散らかった作業も、
「流れ」にすれば道具になる。

ニュースを眺める側から、AIを使いこなす側へ。当サイトの実演記事から、はじめの一歩をどうぞ。

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